先週の木曜日に浪人中の長男が、大阪の病院で肩の手術を行いました。脱臼癖のある長男は大学でも野球をやりたいと希望していまして、思い切って手術に踏み切ったのです。
手術は成功し土曜日に退院の運びとなりまして、私と家内は朝早くから車に乗って退院の手続きで大阪に向かいました。午前中には退院の手続きも終わり病院を後にすることが出来ました。3人を乗せた車は長男が下宿している京都へ・・・♪
京都は私が学生時代に過ごした大変懐かしい町です。お昼過ぎに京都に着きました。
「京都はええなあぁ~~!」
「昔、よく食べに行った食堂はどうなってるやろ・・・」
と思って、無理矢理二人を引き連れて京都市の北の方で上賀茂神社近くにあった今井食堂ってところに向かいました。
車で賀茂川沿いに北上し、
「この道が北大路通りってゆうんやで♪」
「この道が北山通りやで♪」
「おとうちゃん、この道を自転車でよお通ったんや♪」
「川の向こうに見えるんが植物園でな、もうちょっと行ったら上賀茂神社やで。」
ってな感じで(^。^)。
「ええっと・・・どこやったかな・・昨日、インターネットで調べたんや。まだ営業してるった書いてあったんやけどな・・・」
「あった!あった!あれやあれや!」
家内「なんか、亨さん泣き出しそう。」
長男「絶対オヤジ泣くで!」「ほんで語りだすんや。泣きながら。」
家内「絶対泣かんといてよな」
長男「泣く泣く。絶対。」
小さなのれんが下がっている1m位しかない狭い入り口から木の椅子に座っているお客さんのお尻が2つ見えまして・・・
家内「亨さん。私らはみ出すと思うわ。」
長男「座れへんで!あれ狭すぎるで!」
私「まあまあそう言わずに。入ってみよ」
少しドキドキっす。
中に入ってみると30年前とほぼ一緒。名物の鯖煮定食を作る大きなお鍋が4つウナギの寝床のようなお店の奥の方に見えました。
私「懐かしいっーー!!」「全然変わってへん。」「ええっと・・・いつも頼みよった鯖煮定食にしよっと『鯖煮定食3つお願いします♪♪』」
店内を見渡すと、野球選手のサインや写真が一杯飾ってあります。元ヤクルトスワローズの古田さんと一緒に写真に写っていたのが、いつもお世話になったおばあちゃんです。鶴瓶さんの写真とサインもありました。ココは京都の学生達がよく集まる食堂でした。
お店はウナギの寝床のように奥に長く、店内には学生や外国の留学生など10名程のお客さんで賑わっていました。昔同様に息子さんが厨房の奥の方で料理を作っています。その奥さんらしき人が注文を取ってご飯を運んでいます。
もちろんおばあちゃんはいません。だって30年前にもうおばあちゃんだったのですから・・・生きてるはずがありません。
お鍋でグツグツ長い時間煮込んである鯖煮の味は昔のままで、家内と長男もその味に満足してくれました。
「ア~。美味しかったなア~♪」「ほな、そろそろ帰ろか。」「お勘定お願いします。」
私は、おばあちゃんのことがすごく気になっていたので・・・ついつい
「ところで奥さん・・・・・。おばあちゃんは何歳でなくなられたのですか?・・・・・」
少しの空白があって、
「生きてます。。。」
『えーーーーー!!!生きてらっしゃるんでスか!!!!』
「今年で96歳です。。。」
『えーーーーー!!!まじっすか!!』
そこで家内が助け船「しゅ・・しゅ・・しゅじんが、昔よくココで食事を食べさせていただいて、お世話になったそうで。スミマセン。」
奥から息子さんが出てこられて「それはそれは。どうもどうも。」
私「・・・・(^^;)」冷や汗ッス。
それから昔下宿していた寮を探してふらふらと散策。残念ながら学習塾に変わっていたり、田んぼになっていたりとなくなっていました。もう30年も前のことですから・・
でも寂しい・・。寮の横にあった神社が残っていたので車を止めてお参りに行きました。
「オヤジ。ええで。待っとくから。行ってき!」
「じゃあちょっと・・。お言葉に甘えて♪ほんの数分待っててネ。」
「オヤジのことやから、多分30分くらい帰ってこおへんと思うで。」
「あそっ♪」
息子の大人な言葉に見送られて神社でお参りした後、寮の跡地をカメラでパシャパシャと10枚程撮影してしまいました(^^ゞ。
今井食堂で買ってきたお持ち帰りの「鯖煮定食」と寮の跡地の写真、そして土産話。
同じ下宿に住んでいた姫路の親友にお土産一杯になっちゃいました♪
そんなこんなで楽しく有意義な一日でした♪(^。^)
この記事へのコメントはありません。