社長ブログ

公開日:2008.10.23  最終更新日:2020.01.21

目標を”感じる”

目標を持つことが成功の秘訣だとよく言われますが、イメージすることが難しい目標は、必ずしも良い結果を招くとは限りません。

ある飲食店の社長が、売上倍増を目標に先行投資を行うとして、従業員数を急激に増やしました。しかし、人を増やせばその教育や管理に多大なエネルギーが必要です。従業員の遅刻や不祥事ばかりではなく、賃金や仕事の進め方の不満など人事力ウンセラ―のような日々を送る中、顧客が自社商品から離れて行くのに気付かなかったと言います。結局その会社は、売上倍増計画スタ―ト時点にも達しない状況に後戻りしているのです。目標を設定すると確かに”頑張る”けれども・・・では、どのようにすれば良かったのでしょうか?

ある経営コンサルタントの人が「成功者になり切って考える方法が良いですよ。」と教えて下さいました。その達成者を仮にBさんとしましょう。たぶんBさんは立地のよい場所に店を持ち、例えば”1日平均200人くらい”の客が見込めたのかも知れません。そして、その客は飲酒も合わせて、平均的に1人1,500円位は使ってくれたとします。

ここから計算が始まります。200人が平均1日1,500円使えば、1日の売上は30万円になります。そうすると、1年280日店を開けるとして、年間売上は、30万円×280日=8,400万円に達します。『なんだ。もうすぐ1億円になるじゃないか』という気になります。『出来そうだ!』という気になるわけです。そして、”1億円達成像”を想定してみます。

しかも、客数だけなら、1日200人⇒238人になれば年間売上1億円。客単価だけで、1人1,500円⇒1,786円で、年間売上1億円。営業日数なら、年間280日⇒334日になって年間売上1億円。などと具体的に分解してみるのです。そして客数、客単価、営業日数など出来そうな形で組み合わせて、目標を作るのです。もちろん客数などは、目標を決めても思い通りにはなりませんが、客数が減った時には、営業時間や営業日数、あるいは追加メニュ―や飲料の工夫で頑張れたでしょう。

―般に目標を立てて成功している人の多くには、目標を作る前に、『ああ、出来そうじゃないか』という驚きのような発見があるのだそうです。目標が突然出来るのではなく、目標は”出来そうだ”と感じることの一歩先に出来るものだからです。”出来そうだ”という実感の延長にない目標は、確かにBさんの売上倍増目標のように、無理を招いて自滅の素になってしまうかも知れません。大事な事は、自分の中に”出来そうだ”という実感を探して目標を設定する事だと思います。

 

頑張りを支えるもの前のページ

自動販売機ではダメ!大手企業の失敗の原因次のページ

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

CAPTCHA


関連記事

  1. 社長ブログ

    おばあちゃん。ま・ま・まさか・・・!

    先週の木曜日に浪人中の長男が、大阪の病院で肩の手術を行いました。脱臼癖…

  2. 社長ブログ

    想いを伝え続けることの大切さ

    先日、DeNAの南場智子会長が朝日新聞のインタビューでこんなことを仰ら…

  3. 社長ブログ

    人に始まり人に終わる

    3月から弊社のスタッフが2人増え、期待と不安が入り混じった新年度が始ま…

  4. 社長ブログ

    オヤジの苦悩

    先日、高校一年生になる長男がバスケット部に仮入部しました。進学校で勉強…

  5. 社長ブログ

    YESマンばかりの会社

    弊社は1998年、インターネットに大きな可能性を感じネット通販事業に着…

  6. 社長ブログ

    「勝てば良い」ではダメ

    組織にとって、それに携わる全員が納得出来うる志の高い理念を掲げ、TOP…

最近の記事

  1. ザ・トラベルナース
  2. 共感
  3. ブラックペアン シーズン2
  4. マウンテンドクター
PAGE TOP